「キッチンは危ないから、あっちでテレビを見てて!」
夕飯時、忙しく立ち回っている時につい子どもにそう言ってしまうことはありませんか?
小さな子どもと一緒に料理をするのは、親にとっては忍耐力が必要です。
準備も片付けも倍以上の時間がかかりますよね。
それでも、休日の少し心に余裕がある時、思い切って子どもたちをキッチンに招き入れてみると、思いがけない成長や笑顔に出会えることがあります。
今回は、我が家の1歳児が「台所デビュー」を果たしたときのドタバタ劇と、そこから得られたかけがえのない幸福についてお話しします。
「お手伝いモード」の4歳娘と、抗議する1歳息子
昨日の夕方、私が夕飯の準備をしていると、4歳の娘が「何かお手伝いすることはありませんか?」とやってきました。
新しいノートを買ってもらったのが嬉しくて、お手伝いした内容をメモする「お手伝いモード」になっていたのです。
それにしても、なぜ丁寧な敬語なのでしょうか。
おそらく娘の中で「お手伝い=お姉さんのやること」「お姉さん=丁寧な喋り方」という可愛らしい方程式ができあがっているのだと思います。
そんな娘のやる気を大切にしたくて、「じゃあ、椅子を持ってきてお料理を手伝ってください。」とお願いし、豚汁づくりを手伝ってもらうことにしました。
そうして娘に豚肉を焼いてもらっていると、「お姉ちゃんばっかりずるい!」と言わんばかりに、1歳の息子が自分の椅子を引きずりながらキッチンへ乱入してきたのです。
最初は、「出しっぱなしのおもちゃに引っかかって癇癪を起こしている1歳児には、まだ料理の手伝いは無理だ。」と判断し、テレビの前に連れて行って気を逸らそうとしました。
しかし、「お姉ちゃんがやってるなら僕もやるー!」と泣き喚く息子の熱意に負け、私も考えを改めました。
「息子の相手をして料理が進まないくらいなら、いっそキッチンでお手伝い(ごっこ)をしてもらおう!」
カオスな台所!1歳児のレタスちぎり大作戦
大喜びで椅子によじ登った息子に与えたミッションは、「レタスを洗ってちぎる」こと。
ボウルに水を張り、ザルを用意して「こうやって洗うんだよ。」と実演してみせました。
すると息子は、楽しそうに自分の手を洗い始めました(笑)。
さらに、せっかく張ったボウルの水をひっくり返して「水、なくなったー!」と無邪気に訴えてきます。
私は心を無にして、水道の水を細く出しっぱなしにすることに決めました(笑)。
そんなカオスな状況の横で、頼もしいお姉ちゃんは肉と野菜に火を通してくれました。
「あとは水を入れて少し待つだけだよ。」と伝えると、娘はいそいそと自分の椅子を息子の隣へ移動させました。
「私がレタスのちぎり方、教えてあげるね!」
大張り切りで息子と一緒にレタスを洗い、ちぎってくれる娘。
「お姉ちゃんって、こんなに頼もしかったんだね。」と尊いものを見るような目で娘を見てしまいました。
一方の息子は、お姉ちゃんのやり方をじっくり観察し、真似してちぎってザルに入れたかと思えば、そのレタスを自分の口に入れて咀嚼し、再びザルに戻すという自由すぎる蛮行に及んでいました(笑)。
1歳児は本当に自由人で面白いですね。
2人が隣に並んでいるからこそ、娘の頼もしさや確かな成長を、息子の自由さや無邪気さを強く感じることができました。
魔法のスパイスがかかった夕食
レタスをちぎり終えた絶妙なタイミングで、妻がお風呂から上がってきました。
「助かった!」と内心ホッとしつつ、「ママにレタスちぎったの、見せておいで。」と2人に伝えました。
すると2人は我先にと駆け出し、「レタスできたよー!」と、水の切り方が甘いザルごと妻に自慢しに行きました。
床に水滴が点々と落ちて濡れてしまったのはご愛嬌です。
2人はそのままつまみ食いの時間。
普段はあまりレタスを食べない2人が、ドレッシングもかけない生のレタスをむしゃむしゃとほとんど食べてしまいました。
「自分で作った」という達成感が、最高のスパイスになったのでしょう。
いざ夕食の時間。
「娘ちゃんが作った豚汁、おいしい〜!」
「息子くんがちぎったレタス、おいしい〜!」
私がそう伝えると、娘は「ふふん!」と誇らしげな得意顔。
息子の方は「なんのこと?」ときょとん顔でした。
息子にとって、誰かを喜ばせるという感覚はもう少し先のお楽しみのようです。
(ちなみに、息子が咀嚼してザルに戻した特製レタスは、私が責任を持って美味しくいただきました!)
手間のかかるお手伝いは、最高の「食育」と「自己肯定感」の場
1歳の台所デビューは少し早かったかもしれませんが、一箇所で2人の面倒を見ながら、娘の成長を感じ、息子の楽しそうな姿を見ることができたのは、私にとっても非常に価値のある時間でした。
毎日の忙しい中では難しいですが、休日の時間がある時くらいは、こうしたドタバタを楽しむ心の余裕を持ちたいものです。
子どもと一緒に料理をするのは、「キッチンを汚される」「時間がかかる」といったデメリットに目が行きがちです。
しかし見方を変えれば、手先を使う練習になり、きょうだいの絆を育み、何より「自分で作ったものを食べる喜び」を知る最高の食育になります。
そして親からの「美味しいね、ありがとう」という言葉は、子どもたちの自己肯定感を大きく育ててくれます。
もちろん、毎回完璧にこなす必要はありません。
子供が途中で飽きたら終わりにしてもいいし、遊び始めたら「ありがとね〜」と切り上げてしまってもいいと思います。
おままごとが大好きな息子は、将来どんなシェフになってくれるでしょう。
娘と同じように料理を好きになってくれたら嬉しいなと、今からとても楽しみです。
イライラしてしまうこともある子育てですが、こうして子どもたちと笑い合い、成長を感じられるドタバタな時間こそが、私にとって何よりの【人間関係の幸福】なのだと実感した休日でした。
今日の小さな一歩
子供と一緒にキッチンに立とう。
次の休日、10分だけ子どもをキッチンに招き入れてみませんか?
火や包丁を使わない「レタスちぎり」「ミニトマト洗い」「きのこほぐし」など、簡単なことからで十分です。
多少床が濡れてもOK!というおおらかな気持ちで、子どもたちの「やりたい!」を満たす小さな挑戦を一緒に楽しんでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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