「あれ、なんだか足が冷たい……。」
先日、娘を保育園へ迎えに行ったときのことです。
水たまりに入ったわけでもないのに、足裏にじわりと冷たい感触が広がりました。
家に帰って恐る恐る靴裏を確認してみると、ソールと側面のつなぎ目がパックリと割れ、そこから浸水していたのです。
普段はスーツに革靴で過ごしているため、休日の私服で履くスニーカーが寿命を迎えていることに、今の今まで気づきませんでした。
以前の私なら、「もったいないし、晴れの日専用にしてもう少し履こう。」と粘っていたかもしれません。
しかし、今の私は違います。
「雨のたびに気分が落ち込むのも、靴下を履き替える手間も、人生における損失だ!」
資産形成を進め、日々の「小さな幸せ」を収集するようになったおかげか、そうスパッと割り切れるようになっていました。
すぐに買い替えを決意したものの、壊れた靴をゴミ箱へ放り込む手が少し止まりました。
なぜなら、この壊れてしまった靴は、6年前に妻が私のために選んでくれた思い出の靴だったからです。
15万円の散財と、恋の力
思い返せば6年前。
当時の私はファッションに全く興味がなく、服や靴を選ぶ基準は常に「安さ」と「コスパ」だけでした。
そんな私に恋人(今の妻)ができ、デートに行く機会が増えました。
そこで芽生えたのが、「隣を歩くこの人が恥ずかしい思いをしない格好をしたい。」という切実な想いです。
とはいえ、何を買えばいいのか皆目見当もつきません。
そこで私は、とあるデートの日に一念発起し、妻に教えてもらいながら服を買いまくりました。
その額、なんと総額15万円。
正直なところ、当時は隣にいた妻の視線も気になり、かなり無理をしていました(笑)。
「服にお金をかけるなんて無駄!」と豪語していた人間が、恋の力でここまで変わるとは。
当時の自分の行動力には今でも驚かされます。
服が変われば、当然靴も必要になります。
学生時代から10年来の相棒だったボロボロの靴は、その日をもってお役御免となりました。
そして、彼女と一緒に選び抜いたのが、今回壊れてしまったこの靴だったのです。
「ダサい」と言われ続けた試着室
靴選びもまた、試練の連続でした。
私が「これはどう?」とコスパ重視の靴を指差すたびに、彼女は「え〜、ダサい(笑)」とバッサリ。
試着するたびに冷や汗をかきながら、ようやく二人で納得できる一足を見つけました。
「この人の隣を歩ける、恥ずかしくない自分になりたい。」
その一心で手に入れた靴は、それ以来、私が私服で出かけるときの新しい相棒となり、6年もの間、私の足元を支え続けてくれました。
変わらない価値観、変わった選び方
そして昨日。
壊れた靴の代わりを探すため、妻と一緒にワークマンへ向かいました。
やはり染みついた貧乏性はなかなか抜けないものです。
「これなんか丈夫そうで長く履けそうだな。」
最初に手に取ったのは、やはりコスパ重視の商品でした。
しかし、履いてみて鏡に映った自分を見て、違和感を覚えました。
今の私の感性では、デザインがしっくりきません。
妻も当時と同じように、「なんかダサいんだよね。なんでだろう(笑)」と苦笑いしています。
履く人が履けばスタイリッシュになるのでしょうが、私が履くとなぜか漂う「オジサン感」。
昔の私なら、それでも「コスパが良さそう」という理由でレジに持って行っていたでしょう。
でも、今の私は違います。
・自分のスタイルに合うか?
・隣を歩く妻や子供たちが恥ずかしくないか?
そう問いかけた結果、選んだのは偶然にも店内で最安値の靴でした。
ただ、これは「安いから」選んだのではありません。
「機能的な丈夫さ」よりも、「今の自分が納得できるデザイン」という基準で選んだ結果です。
正直、耐久性だけを見れば、最初に選んだ靴の方が高コスパだったでしょう。
この安い靴は、すぐに汚れたり壊れたりするかもしれません。
以前の私なら「すぐダメになる靴を買うなんて損だ!」と考えたはずです。
でも、「これが一番いいね。」という妻の一言を聞いて、確信しました。
今の私に必要なのは、「長く履ける靴」ではなく「家族と心地よく出かけられる靴」なのだと。
買い替えたのは「靴」だけじゃなかった
6年連れ添った相棒とのお別れは寂しいものです。
しかし、靴はなくなっても、妻とあちこち出かけた思い出や、「相手のために自分を変えようとした」当時の情熱は消えません。
今回、私が手に入れたものは、単なる新しいスニーカーではありませんでした。
「耐久性・効率」という、狭い意味での【経済的な幸福】を手放した代わりに、妻との思い出を振り返り、家族の隣に立つ自分を大切にするという【人間関係の幸福】を手に入れたのだと思います。
「大切な人が笑顔になる選択」こそが、今の私にとっての「本当のコスパ」です。
これからも、目に見えるモノだけでなく、その奥にある「大切なもの」を拾い集めていきたいと思います。
今日の小さな一歩
「誰かのために」で選んでみる
自分のための買い物も楽しいですが、たまには「これを身につけている自分を見た、パートナーや子供はどう思うかな?」という基準でモノを選んでみませんか?
値段以上の「幸福感」が、そこにはきっとあるはずです。
このブログでは、このように日常に潜む「ゆるい幸福」を、5つの側面(身体的、キャリア、経済的、人間関係、社会的)から探求しています。
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あなたの日常にも、素敵な幸福のヒントが見つかりますように。
