家族が増えるとき、上の子にはいつ、どんな風に伝えますか?
正解はなかなかわからず、子供の様子を見ながらになりますよね。
我が家には現在、2人の子供がいて、妻のお腹には3人目の命が宿っています。
上の子は4歳。
3人目を授かったころから不安定でした。
でもその不安定さの中にも、3人目を楽しみにする気持ちが芽生え始めてきたようなのです。
今日はそんな家族のささやかな幸せのお話です。
妻の喜びは私に伝染する
昨日、妻が定期検診に行ってきました。
「転院先、決まったよ。」
帰ってくるなり淡々と話す妻。
その言葉を聞いているときはあまり実感がなかったのですが、今こうしてブログを書いていると、新しい命を迎える準備が一歩、また一歩と進んでいるのを感じ、少し緊張してきました。
以前の記事で「父親は母親よりも親になる実感が湧くのが遅い」と書きましたが、まさに今、それを体感している最中です。
早く妻に追いつかねば、ですね。
そんなことを考えていると、妻が「見て見て!」と嬉しそうにエコー写真を見せてくれました。
そこに写っていたのは、頭の丸、体の丸、手の丸と、すべてが可愛らしい丸で描けそうな、小さな小さな影。
その姿を見ていると、私はなんだかドラえもんを思い出してしまうのです。
ドラえもんの誕生には「ぽろんちゃん」という、おきあがりこぼしのおもちゃが関係しているそう。
我が子のエコー写真は3人とも、この「ぽろんちゃん」にそっくりなんです。
「かわいいねぇ。」 夫婦で顔を見合わせ、ニコニコしながら写真を眺める時間は、何にも代えがたい幸せなひとときです。
「2週間前の検診から、大きさが倍になったんだよ!」
妻が、まるで自分のことのように誇らしげに報告してくれました。
「前の検診のときが1cmで、今回は2cmになってたの!」
その言葉を聞いて、私も思わず胸が熱くなりました。
「もう2cmもあるんだ……。」
と、まだ目には見えないけれど、お腹の中で確かに成長している我が子の頑張りが、とても愛おしく感じられました。
不安定だった娘の「早く会いたいねぇ」
私たちが話していると、4歳の娘が「私にも見せてー!」と駆け寄ってきました。
会話には入っていなかったはずなのに、それがお腹の赤ちゃんの写真だとわかっていたようです。
実は3人目を授かってから、娘は心なしか少し不安定になっていました。
ちゃんと伝えていなかったにもかかわらずです。
きっと、家族の中に新しい変化が起きることを、敏感に感じ取っていたのでしょう。
「赤ちゃんが生まれたら、ちゃんと受け入れてくれるだろうか…」と、妻と心配することもありました。
だから私たちは、当初「安定期に入ったら伝えようか。」と話していた計画を少し早めて、先日、娘に赤ちゃんのこと話してみることにしたのです。
娘に伝えてから約1週間。
不安定さが完全になくなったわけではありません。
それでも、赤ちゃんへの興味は日に日に増しているようでした。
昨日も妻が病院に行っている間に、私が娘を保育園へ迎えに行きました。
手をつないで帰りながら「ママがよかった〜。」と口を尖らせていましたが、「ママは赤ちゃんの様子を見てもらいに病院に行ってるんだよ。」と伝えると、静かに納得してくれました。
「赤ちゃん、明日生まれてくるの?」
そう言って目を輝かせる娘に、「明日じゃないよ。娘ちゃんが年中さんになったら会えるかな。」と説明すると、「え〜」と少し不満そう。
でも、次の瞬間には「早く会いたいねぇ。」と表情はニコニコ、足取りはルンルンになっているのです。
「娘ちゃんは、赤ちゃんのこと大好きなんだね。」と声をかけると、「えへへ」と恥ずかしそうに体をくねくねさせるだけで、はっきりとは答えません。
その照れた姿が、何よりの答えでした。
エコー写真で見えたのは家族の「幸福の輪」
そんな娘が、エコー写真をじっと見つめて「これが赤ちゃん?」と妻に尋ねます。
「そうだよ。これが頭で、これが体で、これが手!」
妻が一つひとつ丁寧に説明するのを、娘は真剣な眼差しで聞いていました。
その説明を聞いて、娘が何を思ったのか、はっきりとはわかりません。
「え〜」の先の言葉は出てきませんでしたが、そのニコニコした表情と、写真をずっと手放さずに何度も何度も見ている姿を見ただけで、私たちの心配は杞憂だったとわかりました。
「娘は娘なりに、新しい家族を受け入れ、心から楽しみにしてくれている。」
「優しい子に育ってくれて本当によかった。」
この優しい気持ちを、大切に育ててあげたいと思いました。
同時に、この心優しい我が子に「我慢」をさせることのないようにしたいとも思いました。
いや、家族の誰にも我慢はさせたくないですね。
大切なのは、優先順位をつけることではなく、家族全員で幸せになること。
3人目はもちろん、今いる子供たちも、そして妻も。
誰か一人が我慢するのではなく、家族というチームで新しいメンバーを迎え入れる。
そうやって、私たちの「幸福の輪」をもっともっと大きく、温かいものにしていきたいなと思います。
「幸福の輪」は日常の中に
「幸せ」というと、何か特別な出来事のように感じてしまうかもしれません。
でも、エコー写真を見ながら家族で笑い合ったこの時間を通して、幸せとは、もっと身近で、ささやかなものなのだと改めて感じました。
それは、大切な誰かと「同じものを見て、同じ気持ちになる」そんな瞬間の積み重ねなのかもしれません。
・満月を見て「綺麗だね」と言い合う。
・美味しいものを食べて「美味しいね」と微笑み合う。
・子供の寝顔を見て「かわいいね」と囁き合う。
そんな、日常に散りばめられた一瞬一瞬を、私たちはつい見過ごしてしまいがちです。
でも、意識してその瞬間を拾い集め、大切な人と共有していくこと。
その繰り返しこそが、私たちの人生を豊かにし、大切な人との【人間関係の幸福】を大きく育てていく唯一の方法なのではないでしょうか。
この記事を読んでくださっているあなたにも、きっとそんな「幸せの種」が、すぐそばに落ちているはずです。
ぜひ、少しだけ周りを見渡してみてください。
そして、見つけたものを大切な誰かと分かち合ってみてください。
あなたが今日見つけた「幸せの種」は何でしたか?
コメントやXで教えてもらえたら、とても嬉しいです。