朝晩の空気がひんやりと澄み渡り、本格的な秋の訪れを感じる今日この頃。
この時期になると、多くのお宅で始まる「衣替え」が、我が家でも行われていました。
隣の部屋から、妻がクローゼットの中をひっくり返すようにして、ごそごそと音を立てています。
夏の服をしまい、厚手のニットやアウターを出す、年に二回の一大イベントです。
「手伝おうか?」と声をかけると、「大丈夫!私の城だから!」と力強い返事。
妻は妻なりに、この一大イベントを楽しんでいるようです。
そんな様子を微笑ましく見守りながら、私は自分のクローゼットに目をやり、満足感に浸りました。
なぜなら私には、その「衣替え」という作業が必要ないからです。
「服が少なければ、暮らしはもっと豊かになるかもしれない。」
今回、私がお勧めしたいのは、服の断捨離です。
もしあなたが、服の管理や毎日の服選びに少しでもストレスを感じているなら、この記事がきっとお役に立てるはずです。
私の断捨離ルールは、たった一つ
かつての私も、妻と同じように収納ケースを持ち、季節ごとに入れ替え作業をしていました。
しかしある時、1つの動画に出会ったのです。
「断捨離をした方が豊かになる!」
きっと今までの私なら、「断捨離ビジネスかな?」と思ってすぐに別の動画に流れていたことでしょう。
しかし、資産形成を始めたばかりの私は、普段から資産形成の参考にしている人が断捨離の動画を出していたことで、自分もやってみようと思えたのです。
そこから始めたのが、洋服の断捨離でした。
私が断捨離するときに守っているルールは一つだけです。
それは、「収納の数を増やさないこと」です。
そしてそのルールを守るために土台となるのが「ハンガーの数を決めること」でした。
クローゼットのポールに、ぎゅうぎゅう詰めではなく、程よく余裕を持ってかけられるハンガーの数。
それが、私が持っていい服の数の上限です。
まず、クローゼットにかけられるハンガーの数を把握し、そこから溢れてしまう服は全て処分対象としました。
それまで衣替えの主役だった収納ケースも、別の部屋で使っていたハンガーラックも、思い切って手放しました。
全ての服が、クローゼットにかかっている状態。
これが私の新しいスタンダードになりました。
服を手放して生まれた「3つの時間」
「服が少なくて、不便じゃない?」と聞かれることもありますが、むしろ逆でした。
皆さんのクローゼットには、「気に入って買ったはずなのに、なぜか今年一度も着ていない服」が眠っていませんか?
私は、洋服の断捨離を進めた結果、そのような服がなくなり、洋服選びの選択肢が減りました。
そして、生活から3つの無駄な時間が消えたのです。
その無駄を省いた生活は、不必要なまでに洋服を持っていたときには決して味わえない豊かさをもたらしてくれました。
1. 衣替えの時間がゼロに
まず、冒頭でお話しした通り、衣替えの時間が全く必要なくなりました。
オールシーズンの服がクローゼットにかかっているので、季節の変わり目に慌てることはありません。
最近も、肌寒い日は1枚羽織り、暑さがぶり返してきたら半袖を選びます。
季節の変わり目に困ることもなくなりました。
2. 毎日の服を選ぶ時間が激減
全ての服が一目で見渡せるようになったことで、「あの服どこにしまったかな?」と探す時間がなくなりました。
さらに、残っているのは心から気に入った服だけ。
どれを選んでも自分の気分が上がるので、コーディネートに迷うことがありません。
「右端から順番に着よう」くらいの気軽さで、ストレスなく服を選べるようになりました。
3. 服の購入に悩む時間が短縮
自分の持ち服を完璧に把握していると、無駄な買い物が減ります。
お気に入りの服は自然と大切に着るので、購入頻度そのものが下がりました。
また、新しい服が欲しくなった時も、「あの黒いシャツの代わりになる黒いシャツを1枚買おう。」というように、目的が明確です。
何となくお店をさまよって時間を浪費することがなくなり、買い物もスマートになりました。
気に入って買ったはずなのに、いざ着てみたら「あれ?」ということもありません。
これが私の全ワードローブです
参考までに、私の現在の服の数をご紹介します。
私服
長ズボン:3着
半ズボン:2着(この夏一度も着なかったので、1着は手放すかもしれません)
厚手の長袖:4着
薄手の長袖:5着
半袖:4着
仕事着
ジャケット・スラックス:各3着
ワイシャツ:5着
これに加えて、肌着もクローゼットにかけて管理しています。
平日はスーツを着る生活なので、私服はこれだけで十分です。
それに基本的に休日にしか着ないので、「またその服?」と誰かに言われる心配もありません。
仕事着もローテーションが決まっており、古くなったら買い替えるだけ。
今のところ、この枚数で困ったことは一度もありません。
断捨離がもたらす、本当の価値
洋服の断捨離は、家計をスッキリさせ、生活に余白を生んでくれます。
しかし、私が手に入れた一番大きな価値は、単なる「節約」や「時短」ではありませんでした。
服選びに悩まなくなったことで生まれた朝の数分は、忙しい出勤準備や保育園送迎の準備にゆとりを与えてくれます。
無駄な服を買わなくなったことで浮いたお金は、家族での体験に変わったり、未来の自由を手に入れるための株に変わったり。
つまり、洋服の断捨離は、時間とお金という資源を、自分が本当に大切にしたいことへ再投資する行為なのです。
それはまさに、ゆるく、しかし確実に「幸福」を追求していくための第一歩だと感じています。
いきなりハンガーを手放すのが怖い人は、まずはハンガーを別のところにしまってしまいましょう。
実は私も、「またハンガーが必要になったときに新しいのを買うのはもったいないな。」と考えて、ハンガーは別のところにしまってあります。
その数は、今では30本以上になりました。
クローゼットから卒業したこのハンガーが増えるたびに、「これだけ服を減らせたんだな」と、断捨離の成功と自分の成長が可視化できて、なんだか楽しくなってきます。
それに、もしものためということで心にゆとりもできます。
断捨離だってそのぐらいゆるく進めていいんです。
この記事を読んで、少しでも心が動いたなら、ぜひ小さな一歩を踏み出してみませんか?
まずはクローゼットを開けて、ハンガーの数を数えてみてください。
そして、もし「1年以上着ていないかも……。」と思う服が1着でも見つかったなら、それを手放すことから始めてみましょう。
(いらないと思った服ほど、手放すときは「メルカリ」や「リサイクルショップ」で!自分には不要でも、大切に使ってくれる誰かがいるかもしれません。)
その小さな行動が、あなたの暮らしをより豊かに、より幸福なものへと変えていくきっかけになるはずです。
さあ、一緒に不要なものを手放して、身も心も軽くなった豊かな毎日を楽しみましょう!