子育てをしていると、ついカッとなって後悔してしまった……なんて経験はありませんか?
反省している子供を抱きしめているとき。
泣いている子供を見守っているとき。
怒りそのままに眠りにつくとき。
「あんなに怒らなくて良かったんじゃないだろうか。」
「前に同じようなことがあったときに、優しくしようと誓ったはずなのに……。」
という自責の念が、静かな夜に押し寄せてきませんか?
かつての私は、まさにその繰り返しでした。
いえ、今でもそんな毎日です。
仕事の疲れや心の余裕のなさから、子どもの些細な失敗に声を荒らげてしまい、自己嫌悪に陥る夜は1度や2度ではありません。
しかし昨日、そんな私が「怒り」を「笑い」に変えることができた、小さな、でもとても大切な出来事がありました。
それは、家族の笑顔を守り、心からの穏やかさを感じられた瞬間だったのです。
幸せな夜に起きた、予測不能なハプニング
その夜、我が家は夕飯を少し早めに終え、家族団らんの時間を過ごしていました。
4歳の娘のリクエストで、みんなで映画鑑賞会です。
動画配信サービスのHuluはアンパンマンの映画が豊富なので、子どもたちがいる我が家では大活躍しています。
昨日も例にもれず、子どもたちはアンパンマンの映画に夢中。
しかし、楽しい時間はあっという間に過ぎ、残念ながらもう寝る時間です。
映画はちょうど、大きくて怖い敵が出てきたクライマックスシーン。
娘は私の後ろに隠れて「こわい〜」なんて言いながら、テレビに釘付けです。
そのおかげでしょうか。
「そろそろ寝る時間だから消すよ。歯磨きしておいで」と声をかけると、いつもなら「イヤだ!」と始まる攻防戦が、その日に限ってはなく、素直に歯磨きに向かっていきました。
「今日も疲れたね〜。」
「もう眠いね。」
妻とお互いを労いながら部屋を片付けようとした、そのときです。
洗面所から、なんとも情けない声が聞こえてきました。
「ああ〜、だれかたすけて〜。」
娘の声です。
「どうしたの?歯磨き終わったら仕上げするからおいで?」
私がそう声をかけると、想像の斜め上をいく返答が。
「おしっこ、もらしちゃった〜」
一瞬、何が起きたか理解できず、聞き返しました。
「え?ちょっとだけ?それとも全部?」
「ぜんぶ〜……。」
その、あまりにも情けない告白に、私と妻は顔を見合わせ、思わず吹き出してしまいました。
一瞬こみ上げそうになった「なんで!」という怒りの感情は、洗面所で悲しさと不安でハの字の困り眉になっている娘を想像したら、すっと消えていったのです。
すでに反省しているであろう娘を怒ることはできませんでした。
「なんでよ〜!」と 私は笑いをこらえきれずに、娘を救助するために洗面所へと向かうのでした。
「なんで!」を「なんでやねん!」に変換できた夜
あとから振り返ると、この瞬間に「笑えていたこと」が本当に良かったなと思います。
もし、普段のように心に余裕がなかったら、きっとこう言っていたでしょう。
「なんで漏れるまでトイレに行かないの!」
「トイレも行けないなら、もう映画なんて見せないよ!」
そうなっていたら、良いことなんて一つもありません。
娘は泣きじゃくり、眠たい私たちはそれをうるさがってさらにイライラする。
気分の悪いまま後片付けをして、娘は「お漏らしをしてしまった」という自責の念と、「親に怒られた」という悲しみのダブルパンチを食らって一日を終えていたはずです。
あの「もらしちゃった〜」と聞いた瞬間に、そこまで冷静に考えていたかは分かりません。
でも、無意識のうちに「なんで!(怒り)」というモードを回避し、「なんでやねん!(笑い)」というツッコミのモードに切り替えられたのです。
普段ならやってしまっていた、後悔を強く抱くことになる「怒り」。
それを自然に抑えられたのは、これまで子育てで数え切れないほどの失敗を繰り返しながら、少しずつ成長してこられたからなのかもしれません。
家族の笑顔を守るために、今日からできること
この経験は、私に【人間関係の幸福】を得るために大切なことを教えてくれました。
それは、完璧な親になることではなく、予期せぬトラブルさえも家族の笑顔に変えていく、そんなしなやかな心を持つことの重要性です。
そしてこれは、子育てに限った話ではないのかもしれません。
夫婦げんかの気まずい空気や、職場のちょっとしたすれ違いも、この「笑いに変える」という視点が、突破口になることがあるような気がします。
しかし、もし今、「そんな風に笑う余裕なんてない」と感じていたとしても、どうか自分を責めないでください。
私も、10回に9回は怒ってしまっているような気がします笑
その上で、もし心の余力が1ミリでも残っていたら、次のことを試してみてほしいのです。
・深呼吸して、6秒待つ:怒りのピークは6秒と言われています。まずは一呼吸おいて、冷静になる時間を作りましょう。
・心の中でツッコミを入れる:「なんで!」を「なんでやねん!」「マジか!」「そうきたか〜!」など、少しユーモラスな言葉に変換してみる。言葉が変わるだけで、心も少し軽くなります。
・パートナーと笑い合う:一人で抱え込まず、目の前の出来事をパートナーと共有して笑い話にしてしまう。これは最高のストレス解消法であり、夫婦の絆も深めてくれます。
もちろん、いつでも笑えるわけではありません。
人間ですから、怒ってしまう日だってあるでしょう。
でも、そんな自分を責めすぎず、「次は笑いに変えてみよう」と思えたら、それだけで大きな一歩です。
これからも、なるべく怒らずに。
そして、避けられない失敗やハプニングさえも、家族の笑い話として積み重ねていけるような、そんな温かい毎日を過ごしていきたいなと思います。
完璧じゃない、ゆるい幸福を、これからも家族みんなで追求していくつもりです。