「きょうだい育児あるある」なのかもしれませんが、下の子って、なんだかいつも損しているような気がしませんか?
お姉ちゃんがいる1歳の私の息子も、まさにそんな毎日です。
お気に入りのおもちゃも、ママやパパも、楽しい気分の真っ最中に、お姉ちゃんがやってきて「貸して!」「やってあげる!」と横取りされてしまうのです。
さっきまでの笑顔は一変、息子は大号泣&大激怒。
もちろん娘を注意すると、彼女は素直に「ごめんね」と返すのですが、息子の楽しい気持ちはもう戻ってきません。
ときには、返してもらった頃には何で泣いていたか忘れて、お姉ちゃんに構ってもらえたことが嬉しい、なんて顔をしていることも……。
(「それでいいのか息子よ。」とその純粋さにツッコミを入れたくなります笑)
「これが二人目の宿命なのかな……。」 そう思いつつも、親としてはいつも少しだけ不憫に感じていました。
しかし先日、そんな私の思い込みを優しく覆してくれる、とても温かい出来事があったのです。
きっかけは、まさかのお昼寝拒否
その日の昼下がり、息子がお昼寝を盛大に拒否。
布団の上を駆けずり回り、エネルギーを持て余していました。
一方、娘は昔から「睡眠優等生」。
眠くないと言い張っていても、寝室に行けばすぐにスヤスヤと寝息を立て始めます。
そんな娘の睡眠を邪魔されてはたまらないし、親である私も少し眠たい……。
「そうだ、息子が早く疲れて眠くなるように、公園に連れて行こう!」
そうして、息子と二人きりの公園タイムが急遽決定したのでした。
親を独り占め!息子と私の特別な時間
公園に着いた息子は、全身で喜びを表現していました。
「おー!」と両手を高くあげたり、パチパチと手を叩いたり。
めったにない一人公園に、興奮が隠せないようです。
芝生に座らせてみると、夢中で草を引きちぎっては、私に「どうぞ」と渡してくれます。
「くれるの?わぁ、うれしいな。ありがとう。優しいね。」
同じ言葉を何度も何度も繰り返す私に、息子は目を細めてにっこり笑います。
その表情がたまらなく愛おしくて、「連れてきてよかったな。」「また連れてきてあげたいな。」と思いました。
しばらくして、息子は滑り台を発見。
まだ歩けないので、ハイハイで一生懸命に向かっていきます。
その小さな膝が痛々しくて、思わず抱きかかえて滑り台まで連れて行きました。
階段をまだ登れない息子は、滑る斜面の方から果敢にアタックします。
普段なら「こっちから登るんだよ」とルールを教えるところですが、今日だけは特別。
「息子の好きにさせて、目一杯楽しませてあげよう」と決め、うまく登れない息子のお尻と足をそっと押してあげました。
頂上に着いた息子は、「おー!」と歓声をあげ、自分を褒め称えるようにパチパチと拍手。
つられて私も「すごいねぇ!」と一緒に拍手。
柵に掴まり立ちして見下ろす景色は、いつもと違って見えたことでしょう。
満足するまで、彼は頂上からの眺めを楽しんでいました。
そして、いよいよ滑る時間。
お尻をついて少しずつ前に進みますが、まだまだ滑り台初心者の息子。
先日も前のめりになってヒヤッとしたばかりです。
私はいつでも支えられるように、すぐそばで手を差し伸べて見守ります。
なかなか滑り出さない息子に、ふと「3、2、1…」と指でカウントダウンをしてみると、なんと、そのタイミングでスッと滑り出したのです!
「えっ、あなた、カウントダウンがわかるの!?」
驚く私をよそに、息子は少し体勢を崩しながらも、満面の笑みでこちらを見ながら滑り降りてきました。
「ちゃんと前を向いて〜!」なんて心配も吹き飛ぶほどの、最高の笑顔です。
お昼寝を逃して少し眠かったはずの私ですが、この笑顔を見られただけで、全ての眠気が吹き飛び、とても幸せな気持ちになりました。
息子の喜ぶ顔がもっと見たくて、普段なら「もう帰ろうか?」と言うところを、彼が満足するまで何度も何度も滑り台で遊んだのでした。
「かわいそう」は、親のエゴだったのかも?
実は、この特別な時間の中で、とても面白い発見がありました。
公園ではしゃぎながらも、息子が時々ふと辺りを見回して、「ねーねー?」とお姉ちゃんを呼ぶのです。
芝生で遊んでいるときも、滑り台の頂上から景色を眺めているときも。
「楽しいことだから、お姉ちゃんにも教えてあげたいのかな?」
「大好きな遊びを、一緒にやりたかったのかな?」
その言葉の真意は、きっと一生わかることはないでしょう。
でも、息子にとってお姉ちゃんの存在は、当たり前で、かけがえのないものなのだと気づかされました。
息子にとっての「ねーね」は、親に見えている「お姉ちゃん」とは違い、息子だけの特別な存在なんだなと、少し不思議な気持ちになりました。
「お姉ちゃんに横取りされてかわいそう」なんて思っていたのは、もしかしたら親である私の勝手なエゴだったのかもしれません。
少しだけ胸がチクリとしたような気もしますが、それ以上に、息子の豊かな世界を知れたことが嬉しかったです。
息子は息子の世界で、お姉ちゃんとの関係を築き、心から慕っていたのですね。
あまりに「ねーねー!」と言うので、抱っこして「ねーねは、お家でお昼寝しているんだよ」と教えてあげると、今度は建物の影や滑り台の向こう側を指差して、「あっちー!ねーねー!」と探します。
その姿に、私の心は温かいもので満たされていきました。
「これからもいろんなことがあると思うけど、いつまでも仲良しでいてね。」 そう願わずにはいられませんでした。
睡眠と引き換えに手に入れた、かけがえのない宝物
1時間ほど遊ぶと、息子も満足したのか、自分から帰りたがりました。
家に帰ってお風呂に入れ、「これで寝てくれるだろう」と布団に連れて行きましたが、結局お昼寝はせず、私の淡い期待は打ち砕かれました笑
それでも、娘が起きてくるまでの時間、息子の親独り占めタイムを延長してあげることができました。
私の睡眠時間は少し減ってしまいましたが、その代わりに、息子とのかけがえのない温かな時間をもらいました。
普段の忙しい育児の中では見過ごしてしまいがちな、息子の成長、優しさ、そしてお姉ちゃんへの大きな愛情。
それらに気づけたことは、私にとって何物にも代えがたい【人間関係の幸福】でした。
「かわいそう」などというメガネを外して、ただ目の前の大切な人と向き合う。
そんなシンプルなことが、日常をこれほどまでに輝かせてくれるのだと実感した一日でした。
そこで見えた景色は、私の想像よりもずっと優しく、美しいものだったのです。
あなたも「特別な時間」を作ってみませんか?
もし、この記事を読んでくださっているあなたにも、「なんだかこの子、いつも我慢させているかも」と感じるお子さんがいるなら、ぜひ意識して「二人きりの特別な時間」を作ってみてはいかがでしょうか。
なにも、特別な場所に行く必要はありません。
・5分だけ、下の子と手をつないで近所を散歩する
・上の子を少しパートナーに任せて、二人きりでお風呂に入る
・「今日は〇〇ちゃんの好きな本」と寝る前の絵本を読んであげる
大切なのは、その時間だけは、スマホを置いて、他の子のことを少し忘れて、目の前の子どもと全力で向き合うこと。
きっと、あなたが知らなかった子どもの表情や、驚くような成長を発見できるはずです。
その時間は、子どもにとってはもちろん、あなた自身の心を豊かにしてくれる、最高の幸福の時間になるのではないでしょうか。
そして、その小さな時間の積み重ねは、あなただけでなく、きっと家族全体の【人間関係の幸福】を、より温かく、豊かなものにしてくれるはずです。