「職場の人間関係、もっと良ければいいのにな。」
「いつも話す人が決まっていて、ちょっと気まずい瞬間がある。」
・エレベーターで一緒になった人と、どんな話をしたらいいか分からない。
・お昼休憩は、いつも同じメンバー。新しい輪に入るのは、なんだか勇気がいる。
・シーンと静まり返ったオフィスで、自分のキーボードの音だけが響いている気がする。
1日の大半を過ごす職場だからこそ、そんな風に感じたことがある人は少なくないかもしれません。
私も、もっと働きやすい、温かい雰囲気の職場になったらいいなと、心のどこかで思っていました。
そんな私が今日、ほんの些細な行動で【社会的な幸福】を実感し、職場の空気をガラッと変える体験をしたので、今日はその話をさせてください。
きっかけは、食べきれない家庭菜園のオクラ
我が家の家庭菜園では、現在、大量のオクラが毎日採れています。
採れるのは嬉しいのですが、オクラの成長は驚くほど早く、毎日収穫しないとすぐに大きくなって硬くなり、食べられなくなってしまうのです。
最初は夏を感じる嬉しい食材だったオクラも、毎日食卓に並ぶと家族も少し飽き気味に……。
収穫のたびに「またこんなに採れちゃった…」と、ため息をつくのが日課になっていました。
そんな嬉しい悲鳴が本当の悲鳴に変わりそうになっていた近頃。
今日の収穫中に、「このオクラ、職場に持っていって、みんなにおすそ分けしたらいいのでは?」と思いついたのです。
その瞬間、不思議なことが起きました。
昨日まで義務のように感じていた収穫が、急に楽しみに変わったのです。
「みんなは喜んでくれるかな?」
「なるべくたくさん採れるといいな。」
と、前向きな気持ちで畑に向かっている自分がいました。
毎日たくさんの実をつけてくれるオクラに対しても、自然と「ありがとう」と感謝しながら、収穫用のバケツに入れていました。
ドキドキのおすそ分けデビュー
とはいえ、いざバケツを片手に職場に到着すると、急に緊張してきました。
「皆さん、もらってくれるかな?」
「もし誰もいらなかったら、この大量のオクラを持って帰るのは悲しいだろうな……。」
「うちのオクラ、美味しいって思ってもらえるかな?」
不安は尽きません。
でも、もうバケツで持ってきてしまったので、隠すこともできません。
バケツでなんて持ってくるんじゃなかったと後悔しても、「時すでに遅し」です。
私は意を決して、職員室の空いている机の上にオクラを並べ、「家庭菜園で採れたオクラです。良かったら食べてください」とメモを添えました。
でも、ただ置いておくだけでは、なんだか無愛想な気がします。
私は少し声を張り、職員室全体に聞こえるように言ったのです。
「すみませーん!家の畑でオクラがたくさん採れたので、良かったらもらってくださーい!」
心臓はバクバクでした。
シーンとなったらどうしよう、と。
あとは勤務時間が終わるまで、静かに見守るだけ。
「余ったら持って帰ろう」と、少し弱気な気持ちで自分の席につきました。
しかし、私の心配はまったくの杞憂に終わります。
同僚たちが次々と机に集まり、
「わー、すごい!立派なオクラだね!」
「もらっていいの?嬉しい!」
と、興味津々で手に取ってくれたのです。
あれだけあったオクラは、お昼休みが終わる頃にはあっという間になくなっていました。
おすそ分けで得られた、2つの大きな効果
この「オクラおすそ分け大作戦」をやってみて、私が得られたのは想像以上に大きなものでした。
1. 自己肯定感がぐんと上がった
同僚たちが「ありがとう!」「助かるよ!」と笑顔でオクラを持っていく姿を見ていると、こちらも嬉しくなっていました。
「作って良かった」「勇気を出して持ってきて良かった」と、心から思えました。
我が家では少し厄介者になりかけていたオクラが、場所を変えるだけでこんなにも人に喜んでもらえる。
その事実は、私にとって不思議でありながらも、大きな自信につながりました。
「私の家庭菜園でも、誰かを喜ばせることができるんだ」と、自分の価値を再確認できたような感覚です。
2. 同僚とのコミュニケーションが円滑に
これが一番の驚きでした。
オクラをきっかけに、普段は挨拶くらいしか交わさない同僚たちが、次々と私に話しかけてくれるようになったのです。
普段は席が遠く、会話なんてすることのないAさんが、「私、オクラ好きなんだよね~」と満面の笑みで話しかけてくれました。
いつも正面に座っているのに、パソコンの壁に遮られて会話の少ないBさんからも、「オクラってどうやって食べてますか?」と聞かれ、「うちはそうめんや納豆と一緒にですね~。」「やっぱりそうですよね~。」なんて、レシピの話で盛り上がったり。
そんな会話から話が広がり、相手の家族の話を聞いたり、私の趣味の話をしたり。
今まで知らなかったお互いの一面を知ることで、心の距離がぐっと縮まったのを感じました。
人間関係って、こうやって小さなきっかけから作られていくんだなと、改めて実感しました。
何か困ったことがあっても、以前よりずっと気軽に周りに声をかけられるようになった気がします。
「あげる側」になってみよう!
「でも、家庭菜園なんてやってないし…」
そう思った方もいるかもしれません。
でも、おすそ分けできるものは、野菜だけではありません。
職場で大袋のお菓子を配っている人を、たまに見かけませんか?
今までは「ラッキー!」ともらう専門だった私ですが、これからは私も「あげる側」になりたいと思っています。
例えば、
・コンビニで買った大袋のお菓子やチョコレート
・旅行や帰省したときのお土産
・おすすめのティーバッグやドリップコーヒー
・たくさん印刷して余った、かわいいメモ用紙
なんでもいいのです。
自分が少しだけ多く持っているもの、自分が「これいいな」と思ったものを、ほんの少しだけ周りにおすそ分けしてみる。
・誰かが重い荷物を運んでいたら、「持ちますよ」と駆け寄る。
・高いところの物を取ろうとしている人がいたら、「取りましょうか?」と声をかける。
・Excelやスプレッドシートに悩んでいる人にアドバイスしてみる。
こんなふうに「体力」「身長」「知恵」などの形ないもので「小さな親切」をするのも、立派なおすそ分けだとおもうのです。
自分が苦にならない、むしろ「楽しい!」「こんなことで感謝されるの?」と思える範囲で提供できるものが、きっと何かあるはずです。
1日の長い時間を過ごす職場だからこそ、そこが良い空間であることは、人生の幸福度を大きく左右します。
そしてその空間は、誰かが作ってくれるのを待つのではなく、自分から作っていくことができるのです。
小さな「おすそ分け」という行動は、自分の自己肯定感を高め、周りとの関係を円滑にし、職場の雰囲気を和らげます。
そして、人間関係が良好で働きやすい【社会的な幸福】度の高い職場は、仕事のパフォーマンスを上げ(キャリアの幸福)、日々のストレスを減らしてくれます(身体的な幸福)。
一つの幸福は、他の幸福とも繋がっているのです。
まずは明日、出勤するときにでも、コンビニで少しだけ大きめのお菓子を買って、「皆さんでどうぞ」と休憩室に置いてみませんか?
もっと小さな一歩で、隣の人に「よかったらどうぞ」とお菓子を渡すだけでもいいですね。
それが小さく見えるかもしれませんが、意図して行うだけで大きな一歩になります。
その一歩が、あなたの職場と、あなた自身の幸福度を、驚くほど高めてくれるかもしれませんよ。
皆さんが、おすそ分けして良かったと思える物があったらぜひ教えてください。
私も真似して、それをまた記事にできたらさらに嬉しいです。